サウンド・オブ・バリュエンス(リユース企業比較)
少し前に新高値を取ってきたバリュエンスやバイセルを調べていたところ、リユース業界が意外と面白いな、と思ったので調べてみました。
新高値ブレイク投資塾のリアル勉強会に提出しようと少しだけ調べていたものの蔵出しであり、また初心者のアウトプットを兼ねているため、至らぬ点多々ありますこと御容赦ください。むしろ間違いや意見等あればがんがん指摘いただけると幸いです。
見るのは社長が元Jリーガーという異色の経歴のバリュエンスホールディングス、昨年上場したばかりのBuySell Technologiesで、比較対象として業界大手のコメ兵ホールディングス。
コメ兵に対して2社がどのような戦略を取っているのかが気になりました。
なお、コロナ禍の影響を排するためにコメ兵、バリュエンスは一期前の数値で比較しています。
・事業形態
3社は同じリユース業でありながら事業形態が異なっており、コメ兵は大型店舗で買い取りと販売をおこない、バリュエンスは小型の店舗で買い取りのみ行い商品は同業の業者へ売却、バイセルは自店舗すらほぼ持たず、自宅への出張により買付けを行っています。商品を同業へ売却する点はバリュエンスと同様です。
・損益計算書(営業利益まで)
営業利益率について、当初は自店舗を持つコメ兵に比べ、卸売の形態に近いバリュエンス、バイセルは在庫の回転が早い代わりに利益率が低く、薄利多売というイメージでした。実際はバイセルが一番高くて少し意外な感じに。
・粗利率
営業費用の内訳をみてみると、粗利率の時点でバイセルが突出していました。
どうもメインで扱っている商品の構成が影響していて、バイセルが主に取り扱っている着物の粗利率が高いことも貢献しているかも。
・効率性
・販管費
各社の事業形態の違いがそのまま数字に出てます。
地代家賃率は大規模店舗を有するコメ兵が最もが高く、店舗をほとんど有さないバイセルが最も低い。(割合小さく有報に記載なし)その代わり広告宣伝費率、人件費率においてバイセルが断トツで高い。
やはり出張買取という業態上、このあたりには重点的に配分する必要があるのかも。
またバリュエンスは店舗を買取専門の小規模にすることにより、うまく販管費を抑えています。
意外なのは広告宣伝費、人件費を除いた販管費率を見てもまだバイセルが一番高い点で、理由がよくわかりませんでしたので、これは宿題。
なお株価については、現在バリュエンス、バイセルともに概ね保ち合い圏にあります。
個人的にはバイセルは第4四半期決算に向けて少しずつ上昇、バリュエンスはNEO-STANDARDの子会社化による54店舗増分や今後の新規出店分を含めて今期分をすでに織り込んでおり、今の株価が適正かと予想します。